現在の法律では、公務員がWEBライターとして副業するのは“グレーゾーン”であるといえます。グレーゾーンである以上、WEBライターとしての副業を始めた場合は何かしらのリスクが発生する点を覚悟しなければなりません。
「公務員だけど、バレずにWEBライターを始めてみたい」
「公務員をやめてWEBライターとして活躍したい!」
しかし、公務員の方でもこのようなお悩みを抱えている方もいますよね。
また、公務員でもできる副業やWEBライターとしてこっそり副業ができる理由など解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
公務員がWebライターを副業にするのは違法!
現在の法律では、公務員がWEBライターに限らず副業をするのは違法とされています。
しかし、公務員でも条件をクリアすればできる副業が、中には存在します。
公務員の副業が違法とされる法律の内容、またどのような副業ができるのかを詳しくご紹介します。
Webライターは違法に近いグレーゾーンのと言わざるを得ない
Webライターは、”執筆活動”にあたり、憲法によって表現の自由が保証されている以上、執筆活動自体は違法にはなりません。しかし、Webライターとして報酬を得たりやブログ運営を行うなどの場合は営利目的とみなされる可能性が高く、現状ではグレーゾーンの位置づけです。
「Webライターも作家と同じだろう」といった軽い気持ちで始めてしまうのはおすすめできません。
万が一を考えて行動することが大切です。
法律で国家・地方公務員はWebライターに限らず副業が禁止されている
公務員の副業を禁止している法律は、国家公務員法、地方公務員法のそれぞれで設けられており、公務員は国や地方、市民のために職務を行う立場であるという理由から、営利を目的とした副業行為が禁止されています。
内容は以下の通りです。
・国家公務員法(第103条)
第百三条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない
引用元:国家公務員法 | e-Gov法令検索
・地方公務員法(第38条)
第三十八条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
引用元:地方公務員法 | e-Gov法令検索
最近では,公務員であっても副業を解禁している地方もある
最近では、公務員の副業を解禁している地方も増えています。
日本の少子高齢化が進み、人手不足や経済の悪化が深刻さを増す課題への取り組みを、公務員の新しい活躍の場として取り入れ始めているからです。
公務員の副業の解禁は、どのような形で行われているのでしょうか。
実例として4つ、表にまとめたのでご覧ください。
副業を解禁した例 | 実施した地方 | 活動内容 |
1:地域貢献応援制度 | 神戸市、長野県、奈良県ほか | 障がい者支援、手話通訳、それぞれの地域による課題活動 |
2:商業活性化支援 | 山形県 | 補助金に頼らない商店街でのイベント開催 |
3:障がい者支援 | 佐賀県 | 誰もが暮らしやすい社会づくりの情報発信、交流活動 |
4:岐阜県BBS連盟の会長 | 岐阜県 | 非行児童等の再犯防止計画づくり、施設への訪問や相談 |
公務員におすすめする副業の種類とは?
公務員でもできる副業もある
公務員が副業をするのは法律で禁止されているとご説明しました。しかし、あまり知られていませんが、公務員でもできる副業もあります。
公務員ができる副業の中から、代表的なものを6つご紹介します。
公務員の副業の解禁は地域ごとに抱える問題を解決する目的があるため、WEBライターの副業とは違った意味合いを持っています。
公務員として働きながら副業を考えている場合、FX・仮想通貨取引、ブログ運営やWEBライターがおすすめです。その理由はインターネットが利用できる環境が整っていれば、自宅からパソコン一つで行えるからです。
大がかりな準備がいらず、手間のかからない良さを持った副業といえますね。
①株式/Fx/仮装通貨 | 資産運用に該当するた |
②不動産投資 | 規模が大きすぎると、事業扱いとなる |
③農業 | 家庭菜園程度、小規模であればOK |
④作家 | 規定を守り、任命権者の許可があればOK |
⑤家業の手伝い | 家業の手伝いは可、ex)住職など |
⑥不用品の販売 | メルカリやヤフオクなど 但し、仕入れを伴う転売はNG |
「営利目的では無い」が大前提ですが
意外と、公務員でもできる副業があります。
Webライターは公務員がこっそり副業にすることは難しくない
公務員がWEBライターを副業としてこっそり行うことは、実はそんなに難しくありません。
理由として挙げられるものを2つまとめています。
住民税の納付を自分ですれば基本的に職場にバレることはないから
職場が住民税の増加に気付けば、同時に副業はバレてしまいます。しかし、自ら確定申告を行うと職場を介さずに住民税を収められるので、バレにくい仕組みをつくることが可能です。この場合は普通徴収を選定する必要があり、注意が必要です。
Webライターは匿名(ペンネーム)・顔出し無しで活動できるから
WEBライターの活動は、本名を名乗らずに匿名で行える特徴があります。正しい執筆ができれば顔を出す必要もありません。家族名義で行うこともできるため、差し支えなく執筆活動ができてしまうのです。
Webライターを副業にしていることがバレたら公務員はどうなる?
もし公務員が副業をしていることがバレてしまったら、処分を科せられる場合があります。処分に至った内容や理由により重さはさまざまですが、どのような処分があるのか理解しておくことが重要です。
公務員が受ける処分を4つに分けてご紹介します。
戒告
処分を受けた記録が残される
減給
一定額、給与が減らされる
停職
決められた期間は出勤ができず、期間中は給与の支払いも行われない
免職
いわゆるクビにあたる処分
公務員が受ける処分は、説明書きを見ているだけでもこわいものがありますね。
収入を増やしたいがために副業を始めてしまうことは、大きな代償をつくってしまう可能性もあります。慎重さを欠かさないようにしましょう。
公務員を辞めてWebライターになるメリット
公務員として働く一方で、副業ではなく将来的に独立を見据え本気でWEBライターを目指す方もいますよね。
公務員を辞めてWEBライターになるメリット・デメリットはどのようなものが考えられるでしょうか。
まずはメリットを3つご紹介します。
時間や場所の自由が手に入る
好きな時間、好きな場所で活動できるところがWEBライターの最大のメリットです。公務員のように縦社会で人間関係の難しさもさほどありません。ストレスフリーが魅力といえます。
初期コストを抑えすぐに始められる
WEBライターは、パソコンがあればすぐに始められるのも魅力のひとつです。また大きなコストもかからないため誰でも簡単にスタートできます。
頑張った成果が分かりやすく形(報酬)として表れる
WEBライターは、自分の成果が形として分かりやすいことも大きなメリットです。公務員のように毎日同じ時間働いて給与を貰うのではなく、スキルや頑張り次第で報酬の幅がどんどん広がります。人によっては大変やりがいを感じられる働き方です。
公務員を辞めてWebライターになるデメリット
次にデメリットを3つご紹介します。
メリットばかりを考えるのではなく、デメリットにもしっかりと向き合うことが大切です。
社会的な信用と充実した福利厚生を失う
公務員を辞めることで一番ネックになる点は、社会的信用と充実した福利厚生を失ってしまうことです。公務員は信用が圧倒的に高い職業ですが、WEBライターに転職する場合、地位を手放さなければなりません。また手厚い福利厚生においても、将来を考えると失うことは容易ではなく、どちらも相当な覚悟が必要です。
収入が不安定になる
公務員を辞めるうえで収入が不安定になることも大きなデメリットです。公務員は毎月決まって安定した給与を貰えますが、WEBライターは稼働しないと収入につながりません。自分のでき次第で、毎月の収入に差が出ることは理解しておきましょう。
始めやすいがゆえにライバルが多い
WEBライターの始めやすさはメリットでもありますが、参入障壁が低いと捉えられ、ライバルが多くなるデメリット的要素もあります。毎日のようにデビューするWEBライターが現れるため、日々の継続は欠かせません。実際に、継続ができずに辞めていく人が多いのも事実です。
まとめ
WEBライターに限らず、公務員が営利目的に副業をすることは違法です。
しかしWEBライターの活動はバレにくいため、公務員のWEBライターとしての副業はグレーゾーンに位置づけられます。注意を払えばこっそり行うことは可能です。
ただし、あくまでも自己責任のうえで行うのが大前提です。
万が一職場にバレてしまった時に、処分を受けるリスクがある点は理解しておきましょう。
公務員からWEBライターを目指したい方は、副業としてではなく独立する覚悟で勉強を始めることをおすすめします。ぜひ勇気を出して、一歩踏み出してみてください。