20代の方の多くは、現在の収入に関して不満を感じているのではないでしょうか?
20代会社員の平均収入は約15万~20万円と言われており、会社からの給与のみでは貯蓄などを考えると「自由に遊ぶには物足りない」、「自由に使えるお金が少ないこと」に気がつくかと思います。
もう少し、自由に使えるお金があれば
旅行や、趣味、贅沢な買い物などしたいなあ。。。
実際に、サラリーマンの年収は2008年の”リーマン・ショック”以来、回復する見込みは無く「給料は上がらないが、物価上昇に伴い支出は増える」そん時代になっています。
ですが、何も考えずに現在の収入で妥協してしまうのは危険です。
月々の給与で、貯蓄に回しているお金を活用し、ただ貯めるだけでなく、お金に仕事をしてもらうということで、新たな収入を増やすことができます。生み出された収入を使い、遊んだり、旅行に行けば、貯蓄をしながら生活をすることができます。
今回は、“20代から始める資産運用に関する情報”と、“社会人生活を豊かにする為の収入アップするコツ“をご紹介します。
20代の給与事情に関して
20代の給与事情に関して、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を元に調べてみました。
厚生労働省 「賃金基本統計調査」とは?
賃金構造基本統計調査は、年収(給与)ではなく主に賃金(所得内給与額)を集計した調査です。また、民間給与実態統計調査と異なり、年間ではなく「6か月分の賃金(所得内給与額)」を調査の対象にしています。
20代平均月収は?
20代は、前半と後半で平均月収は大きく異なります。
それは、20代後半になるにつれて職場での地位があがり重要な仕事を任せられることで収入を増えていることが想定されます。
20代の平均月収
20代前半(20歳~24歳):21万2,000円
厚生労働省 賃金基本統計調査より
20代後半(25歳~29歳):24万4,600円
年齢別の給与上昇はどれくらい?
年齢 | 合計平均 | 男性 | 女性 |
19歳以上 | 17万9,600円 | 18万3,200円 | 17万3,700円 |
20歳~24歳 | 21万2,000円 | 21万4,600円 | 20万9,200円 |
25歳~29歳 | 24万4,600円 | 25万2,600円 | 23万3,400円 |
30歳~34歳 | 27万4,400円 | 28万9,200円 | 24万6,800円 |
35歳~39歳 | 30万5,200円 | 32万8,300円 | 25万8,500円 |
20代の平均月収は低いのか?
実際の手取りは、額面給与額のおおよそ80%程度になります。
年齢 | 合計平均月収 | 現金給与額 |
20歳~24歳 | 21万2,000円 | 16万9.600円 |
25歳~29歳 | 24万4,6000円 | 19万5,680円 |
20代の社会人において月収「15万~20万円」という額は平均的であると言えますが、それだけで生活を満たせるかと言う難しい額となります。現代の”生活水準”や”物価”などの上昇を考えると”若さ”、”体力”のある20代のうちにもう少し自由に使えるお金が欲しいものです。
しかし、諦めるのはまだ早いです。
普段の給与収入を使って、新たな収益を生み出すことができます。
具体的には、どうすればいいの?
今の給与を活用した資産運用とは?
普段の給与収入のうち、いくらか貯金に回している人がほとんどだと思います。
その給与収入を活用し、収入を増やすことができます。
資産運用には、2種類あり貯めることを重視した「預金」と増やすことを重視した「投資」があります
普段、何気なく銀行に預けているお金も「預金」という立派な資産運用となります。
残念ながら現状の日本だとマイナス金利と言われるほど、のため資産を増やす効果はありませんが。。。
低金利時代の日本において、お金を銀行に預ける「預貯金」だけではお金をふやせません。「生活にかかる費用が増加する」、「低金利でお金が増えない」という現状から脱出するために、まずは、「将来どのくらいお金がかかるのか」を把握することが必要です。
”20代から必要になるお金に関して”興味を持たれた方は、下記の記事でまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
次に、”お金をふやす”ための資産運用に関して説明していきます。
「投資」は「ギャンブル」ではありません。
まず初めに、
「資産運用」は「ギャンブル」では無いことを覚えておいてください。
投資は「お金がふえるか、損をするかわからない」という点で、ギャンブルと比較されることがよくありますが、投資とギャンブルは本質的に目的や仕組みが異なります。
投資とギャンブルは、本質的な目的が異なるものです。
20代が投資すると効果的な3つの理由
特に、20代のうちから資産運用を進めていくのは非常に効果的です。
若いうちから、資産運用を積極的に行っていくことで生涯年収に大きな差が発生します。
以下に、その理由をまとめてみました
- リスクをとりやすい
- 複利効果を最大限に活かせる
- 少額でも気軽に投資できる
1.リスクをとりやすい
リスクと聞くと危ない印象を持つかもしれませんが、金融商品での「リスク」とは「リターン(利益)の振れ幅」を指します。大きなリターン(利益)を得るにはリスク(リターンの振れ幅)を大きくする必要があります。※リスクとリターンの関係に関しては、後述しています。
そして、20代~30代の若い人であればそのリスク(リターンの振れ幅)を大きくとりやすいです。
例えば、、、
定年後の退職金を使って投資をするとした場合、どうしても短期目線での投資になり、成功確率が下がってしまいます。また、投資で損失を出してしまうと自身の収入でカバーすることが難しいため、損失時のダメージが大きくなってしまいますよね。
一方で20代や30代であれば長期目線で投資ができるので、成功確率は各段に高まります。投資で損失が出ても、仕事での昇進や副業など、自身の収入でカバーすることも可能です。
2.複利効果を最大限に活かせる
福利とは、「元本とこれまでに付いた利息を合わせた額に対して利息がつくこと」
つまり、20代や30代であれば投資できる期間が長いので、複利効果の恩恵を受けつつ資産をグッと増やしやすいということです。
3.少額でも気軽に投資できる
投資と聞くと「多額の資金が必要そう…」と考えがちですが、実は生活に負担をかけない額から始められます。最低金額が100円のものなども存在します。
金融商品の「リスク」とは「リターンの振れ幅がある」こと。
リターンとは、
「資産運用を行うことで得られる成果」のことであり、収益が得られることもあれば、損失が出ることもあります。
一方、
一般的にリスクとは「危険なこと」「避けるべきこと」という意味で使われていますが、資産運用の世界では、リスクとは、「リターンの振れ幅のこと」を表しています。
つまり、「リスクが大きい」とは。
「大きく収益が得られるかもしれないし、大きく損失が出るかもしれない」という意味です。
「リスク」と「リターン」は比例します。
リスクを低く抑えようとするとリターンは低下し、高いリターンを得ようとするとリスクも高まります。したがって、「リスクがなく(低く)、リターンが高い=ローリスク・ハイリターンの金融商品は存在しません。
リスクの異なる商品を選択し、リスクを分散させ万が一の損失に備えることも重要になります。
ただ、リスクを抑えると必然的にリターンは低くなってしまうので自分の資産状況に合わせて柔軟に調整を行っていきます。
そのため、冒頭でもお伝えしたように、
ハイリスクをとれる若い世代からの資産形成は非常に効率的なのが分かります。
金融商品によって生じるリスクが変わります。
「投資信託」「株式」「債権」「FX」それぞれ金融商品ごとに生じるリスクは異なります。
ここでは、代表的な4つのリスクについて説明していきます。
1.信用リスク
金融商品を提供している金融機関や債券を発行している企業の倒産などによって、元本や予定していた収益が戻ってことない可能性がある。デフォルトリスク・債務不履行リスクとも言います。
2.価格変動リスク
社会や経済の状況や企業の業績によって金融商品の価格が変動する可能性がある。
価格が変動する金融商品は、換金する際の受取金額が当初支払った金額を上回る場合もあれば下回る場合もあります。
3.為替変動リスク
外国の通貨で取引される外貨建ての金融商品は外国為替レート「日本の通貨(円)と他の国通貨との交換割合」の変動により、換金・満期の際、円での手取り額が減り、為替差損を被ります。逆に、円安になると、為替差益を得ることができます。
4.カントリーリスク
海外の商品で資産運用する場合、その国の信用リスクも注意が必要です。国ごとの信用リスクを評価するモノサシとして、カントリーリスク情報があります。カントリーリスク情報は、国内外の格付会社や調査会社などから発表されています。
ここまでで、資産運用に関する大枠は理解できてきたと思うので
次は、資産運用の種類に関して具体的に説明していきます。
投資の始めるにあたり押さえたい3つのポイント
1.投資は「当面使う予定が無いお金」で行うのが基本です。
投資を始める際に大切なのは、「当面使う予定がないお金」を見極めることです。
もしも日々の生活に必要なお金や、数年のうちに使うことが決まっているお金を使って投資すると、今の生活や将来の予定に影響が出てしまう可能性があります。
2.投資先を1つに集中させるより、いくつかに分散させリスクを抑えよう
万が一の損失を最小限に抑えるために、投資先をリスクに「分散」させる。
”1つのカゴに卵を盛るな”
投資の世界には、「1つのカゴに卵を盛るな」という格言があります。
これは、1つのカゴに卵を全部入れておくと、カゴを落としたときに卵が全部割れてしまうので、あらかじめ複数のカゴに分けておくことで、被害を最小限に抑えようという考え方です。
<主な分散の方法は3つ>
1.資産の分散
投資先(株式、Fx、債券など)のリスクに応じて分散させることです。この場合、リスク基準で考えるため、元本保証の「預貯金」も含めて考えます。
例えば、リスクが高い「株式」や「Fx」には全資産のうち10%投資し、残りは元本保証の「預貯金」に預け、万が一の損失に備えることができます。
2.地域の分散
投資地域のリスク、いわゆる“カントリーリスク”に応じて分散させることです。投資地域は大きくわけると「日本国内」「海外」の2つパターンですが、海外はさらに細かく「アメリカ」「中国」「欧州」など国ごとエリアごと、先進国などのように分けることができます。
また、日本円、ドル、ユーロなど通貨を分散させることも有効です。
3.時間(タイミング)の分散
価格変動リスクに応じて分散させることです。投資するタイミングを複数回にわけることで、価格が変動した時でも1回あたりの投資金額が平均化され損失を少なくすることができます。
定額購入法(ドル・コスト平均法)…
毎月など定期的に、同じ「購入額」(1万円など)で買い付ける方法。
定量購入法 …
毎月など定期的に、同じ「数量」(10株など)を買い付ける方法。
値上がり・値下がりする商品の購入単価を下げるために一定ずつ買い付ける方法。購入時期や、価格を分散させることで価格変動リスクを低減させる効果がある。定期的に一定額(量)を投資すると、株価が安い時は多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。
3.長い目で運用しよう。
分散投資と合わせて考えたいのが、長期的な視点で運用することです。最初から長期を見据えた方法を選ぶことで、より効果的に資産運用を行うことができます。市況の動きを正確に予測できる人は、短期売買を繰り返すことで利益を得れることができますが、個人投資家において市況を完璧に予測することは困難に近いです。
さらに、買うタイミングだけでなく売るタイミングも予想することになり、実際は「高値で買い、安値で売る」といったことになりかねません。また、長期投資を行うことで、購入手数料を下げることもできます。
具体的な資産運用の始め方に関してはこちら!
以下では、具体的な資産運用の手法に関して記載した記事のリンクを張り付けているので、必要に応じて参照してみてください。
そこでは、実際に取引を行ってみたい方に向けた「利益の出る仕組み」や「抑えておくべきポイント」、「口座開設から取引開始までの流れ」、「おすすめの口座会社」を説明しています。
Fx(外貨証拠金取引)投資
株式投資
投資信託系
金融商品の選び方
金融商品は、
「安全性」「収益性」「流動性」の観点で整理すると、特徴がわかりやすく比較検討がしやすくなります。
例として、代表的な金融商品に対して整理してみました。
株式投資
▶安全性:
投資した会社が倒産する可能性があります。
値上がり益を狙った短期的な売買の場合は、安全性が下がります。
▶収益性:
値上がり益を狙った短期的な売買の場合は、収益性がさらに高くなります。
▶流動性:
債券などと比べると、換金しやすいです。
債券投資
▶安全性:
一般的に発行体が国であれば安全性はかなり高くなります。
なお、安全性は格付けが参考になります。
▶収益性:
預貯金よりは、利率が高いですが、低金利の状況では収益性はあまり高くありません。
▶流動性:
通常は証券会社等が買い取ってくれますが、例えば個人向け国債には1年中途中換金不可などの条件が付いてくる場合があるため、購入時に確認が必要です。
投資信託
▶安全性:
投資信託の種類にもよりますが、一般的に安全性は「株よりも高め」「債券より低め」と言われます。
▶収益性:
投資信託の種類にもよりますが、一般的に収益性は「株より低め」「債券より高め」と言われています。
▶流動性:
何営業日目に支払われるかは購入時に確認が必要です。
預貯金
▶安全性:
元本1,000万円とその利息までは、預入先の金融機関によって保証されています。
▶収益性:
基本的に約束された(利子)が支払われます。低金利のため、収益性は低いです。
▶流動性:
普通預金などであれば金融機関の支店やATMを通じていつでも自由に換金することが可能です。
まとめ
資産形成(=投資)は「失敗のリスクが大きそう」「ギャンブルと同じ」など、ネガティブな印象を持たれがちですが、実際は危険なものではありません。
正しい知識を持ち、リスクマネジメントを行うことで、より豊かな未来を実現しやすくなります。
今後の暮らしのためにも一度、資産運用について考えてみては、いかがでしょうか?