Webライターとして働くためには何か特別な資格が必要なのでしょうか?
答えは「いいえ」です。Webライターになるために、絶対に必要という資格は存在しません。
しかし、実績の無い初心者ライターの場合「Webライティングに関する資格」を所得することで、Webライターとしての知識を客観的に証明することが可能となります。
今回は、Webライターとして今後活躍を目指す方に向けて所得しておくべきWebライティング関連の資格をご紹介していきます。Webライターとしての基本的な知識を身に付けることをおすすめします。
Webライターになるには資格は必要?
Webライターになるには、”基本的に資格は不要”となりますが、Webライターは幅広いジャンルで募集されており、ライティングには幅広い知識とスキルを証明する「実績」が必要となってきます。
実際に、Webライター専業として活躍する方のは多くは豊富な「実績」があり1案件あたりの単価が高額なケースがほとんどです。
しかし、Webライターとして活動していない初心者にとってこの「受注実績」は作ることができないため、それらを補う方法として資格所得という選択肢はとても有効になってきます。資格によって、確かな知識とスキルを証明できることで初心者でもWebライターとして稼ぐことができるようになります。
Webライターの知識とスキルに役立つ資格として以下で具体的に解説していきます。
【Webライターにおすすめ】スキル証明する資格
以下では、Webライターにおすすめな代表的な資格についてご紹介しますが、執筆するジャンルによっては専門的なスキルが必要となるケースも存在します。
あくまでも、Webライターとしての知識やスキルを補う上での、おすすめの資格になります。
Webライターの主な資格は、以下のようなものがあります。
- Webライティング能力検定
- Webリテラシー試験
- ビジネス著作権検定(サーティファイ)
どの資格もWebライターに必要な、ライティングに関する知識を問う問題が多く出題されます。
詳しく解説していきます。
Webライティング能力検定
Webライティング能力検定は社団法人日本WEBライティング協会主催で2012年から実施されており、Webライティング関連では最も知られている検定です。
Webメディア関連の一般知識を体系的に習得できるのがこの検定の特徴で、ビジネスから個人のブログまで幅広い表現方法で記事を執筆する方に役立つ資格と言えます。
階級は1〜3級まであり、取得点数に応じて高い順に1、2、3級が認定されます。
階級 | 得点 |
1級 | 80〜88点 |
2級 | 70〜79点 |
3級 | 53〜69点 |
受験科目は以下の通りです。
科目 | 出題内容 |
1 | 国語 |
2 | ウェブライティング |
3 | コピーライティング、メールライティング |
4 | SEO |
5 | 倫理・法律、炎上対策 |
6 | Webライティングに関するミニ論文(200〜300字) |
Webライティング能力検定の勉強方法は、受験料に含まれる公式テキストを使用します。公式テキストにはYouTube動画講座セットもあるので独学でもスムーズに勉強を進めていくことができます。
受験料は学割制度がありますので、大学生等の学生の受験者にもおすすめの資格です。
Webリテラシー試験
Webリテラシー試験とは(株)ボーンデジタルが運営しているweb検定で、正式名称は「Webアソシエイト」となりますが、Webリテラシー試験という名称がよく知られています。
Webリテラシー試験はWebライターとして仕事をするために必要なリテラシー(Web分野に関する知識や理解能力)を問う試験です。正しいWeb知識を持つことで業務上のリスクや事故を減らす事ができます。
試験範囲は以下の通りで、正答率70%以上で合格です。
科目 | 出題内容 |
1 | Webの基礎知識 |
2 | インターネットビジネス |
3 | プロジェクトマネジメント |
4 | Webサイトの企画・設計 |
5 | Webデザイン・制作実務 |
6 | Webマーケティング |
公式テキスト『ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック1 webリテラシー第3版』から出題されるため、テキスト中心に勉強すれば合格することが可能です。
ビジネス著作権検定
ビジネス著作権検定とは(株)サーティファイが提供している試験で、名前の通り著作権に特化した内容が問われます。
Webライターとして著作権侵害を起こすような事があればビジネスシーンでの信頼が失われてしまったり、最悪のケースでは訴訟されてしまう可能性もあります。
クライアント側も、著作権侵害は特に厳しく管理を徹底しており、案件を依頼する指標の一つです。
ビジネス著作権検定資格を取得すれば、著作権に関する知識に長け活用能力を証明することができるため、クライアントに安心して仕事を任せてもらえるようになります。
ビジネス著作権検定の級区分はBASIC、初級、上級がありそれぞれの合格基準は以下の通りです。
階級 | 認定基準 | 合格基準 |
BASIC | 日常生活で必要な著作権制度の入門的な知識を持っている。 | 得点率65%以上 |
初級 | 著作権の利用者として、他者の著作権を侵害せず正しく利用できる。 | 得点率65%以上 |
上級 | 著作権に関する知識を活用して実務を展開することができる。 | 得点率70%以上 |
勉強方法は公式テキストや公式問題集を活用して答案練習を繰り返す事で対策すると良いでしょう。BASICの学習時間の目安は10時間で合格率も60%前後のため、比較的取得しやすい検定資格と言えます。
Webライターに求められる役割は?
Webライターに求められる役割は、
クライアントからの依頼事項を的確に捉え、読者に正確な情報を提供できる記事を作成することです。
記事作成には、十分なリサーチや情報の正確性と信頼性を確認することがもちろんですが、それらの情報を的確に読者に伝えるライティング能力が必要となります。
クライアントから、「依頼したい」「この人に案件を任せられる」と求められる人材になるには実績作りも重要ですが、まずはWebライティングに関する知識を習得することが大切です。
受注実績は一朝一夕に作れるものではないため、初心者がWebライターとして稼げるようになるには、Webライティングに関する知識を習得することが最短の手法となります。
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Webライターが資格取得するメリット
冒頭で、「受注実績」の変わりについてお話しましたが、
以下ではそれ以外のメリットについてご紹介していきます。
Webの基礎知識が身につく
資格取得を目指すことでWebの一般的な知識やスキルを身につけられます。この基礎知識がライティングの作業効率を向上させ、結果として仕事の受注件数を増やすことにつながります。
円滑なコミュニケーションがとれる
Webの基礎知識を習得することでクライアントの使用するWeb用語を理解できるようになるため、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
社会的な信用度をアピールできる
案件に応募する際に取得した資格を履歴書に記載しておくことで自身のスキルをアピールすることができ、社会的信用度を高めることができます。
Webライターが資格取得するデメリット
続いてWebライターが資格取得するにあたって考えられるデメリットを3点ご紹介します。
ライティングのスキル上達には直結しない
webの基礎知識やwebライターとして仕事をする上で必要な知識を体系的に身に付けることができますが、それはあくまでも前提知識です。読者が読みたくなる記事内容に仕上げるためには資格を取得するだけでは通用しません。
必ずしも案件の獲得につながるわけではない
資格取得の実績をアピールしても、執筆の実績が少ないと案件が不採用になることも少なくありません。資格取得とライティングの実務を両立して進めていくことが重要です。
実務では臨機応変な対応が必要
実際にライティングの案件を受注し業務を進めていくと、異例な対応事項や案件によって臨機応変な対応が必要な場面もあります。実務では資格取得で得た知識を活用し、案件ごとに適切な対応を取る必要があります。
Webライターが資格取得時の注意点
資格取得を目指す際のメリット・デメリットについて見てきましたが、ここで資格取得時の注意点にも触れたいと思います。
書きたい分野の専門知識も同時に深める
本記事で紹介したWebの基礎知識を体系的に習得する資格だけではなく、自分が執筆したい分野の専門知識を深めることも重要です。
例えば「お金の知識」に関する案件に応募をする際、FP(ファイナンシャル・プランナー)検定1〜3級を取得していれば自身の金融知識をアピールできます。仕事の発注者も金融の初心者より専門的で高度な知識を持つライターが見つかればそちらを採用するでしょう。
資格取得の勉強と実務を両立できる工夫をする
執筆依頼を継続して受注するようになると日々の業務に追われ、資格取得の勉強時間を捻出するのが難しくなるかもしれません。その様な時は通学講座ではなくWeb講座やYouTube動画講座を活用するなど、日常生活のスキマ時間を利用して勉強する工夫ができると良いでしょう。
まとめ
Webライターになるために必ずしも資格取得が必要なわけではありませんが、初心者はまずWebの一般的な知識を習得することをおすすめします。
資格取得のメリットは、Webの基礎知識を習得できる、実務上で円滑なコミュニケーションがとれる、社会的信用度をアピールできることです。
一方でデメリットは、資格取得で執筆が上達するわけではないため案件の獲得には直結しないこと、実務では案件によって臨機応変な対応が必要なことを挙げました。
Webライターの役割は発注者の依頼を的確に捉え、読者にとって有益な記事を作成することです。
Webライターが資格取得を目指す場合は書きたい分野の専門知識も同時に深めることや、執筆と資格取得の勉強を両立できるように注意する必要があります。
資格取得で得たWebの基礎知識をライティングに活用しながらプロのWebライターを目指して頑張りましょう。